自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

頭のいい人が「相手に軽く思われない」ためにする2つのことPhoto: Adobe Stock

相手の意図を把握する

ビジネスを有利に進めるためには「相手の意図の把握」が必要です。

たとえば、「〇〇について、相談しましょう」と交渉が発生しそうなメールが来たときには、

「何を交渉したいのですか? どんな内容を希望していますか? その理由は何ですか?」必ず事前に詳細を聞くようにしてください。

交渉はじゃんけんと一緒です。後出しのほうが有利に決まっています。

相手がパーだとわかってから、チョキを出せばいいのです。

ただ、人によっては「それは会ったときに直接お話しします」濁されることもありますよね。

そんなときは、会ってすぐ交渉に入るのではなく、まずは相手の調査からはじめてください。

「じゃあ、今日のご希望はこれなんですね。それはなぜですか。あ、こういう理由なんですね」と、会話の中で先方の目的や狙いを把握していきます。

その場でOKを出せるように準備しておく

そして、できればその日その場で返答をしてください。

その場で返事をせずに「1回預かります」「上司と相談します」「来週までに返答させてください」となることが多いと思います。

それを繰り返してしまうと「この人、決定権がないんだ。伝書鳩だな」軽く思われてしまうからです。

そのため交渉の準備としては、事前に結果を何パターンも想定し、上司の決裁を取っておくのがベストです。

「今月中には受注できるように交渉しています。ただ相手の要求があった場合、2ヵ月先までは待ちたいと思います。その代わり、2回目の受注を約束してもらいます。それでもダメな場合は、年間契約に切り替えたいと思います」

このように、何パターンも交渉の結果を想定「この範囲であれば、自分で決めてOK」という状況を用意しておきましょう。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)