組織にもとんでもない才能があったり、逸脱しているけれど何か光る才能がある人が入ってきたとき、その才能を生かすも殺すも上司次第だ。才能を生かせる上司と生かせない上司の差はどんなところにあるのだろうか。(キャスター取締役 石倉秀明)
「大谷ルール」を作ってしまった
メジャーリーグのすごさ
日本中で熱狂した人も多いであろうWBCも3月に終わり、プロ野球も開幕した。WBC直後は優勝の余韻に浸り、やや燃え尽き感があった人も少なくないのではないだろうか(かくいう筆者も、優勝当日はあまり仕事が手につかなかった)。
日本は見事優勝し、大会MVPは大谷翔平選手が受賞した。打者として5割近く打ち、投手として3回も投げれば当たり前といえば当たり前だが、大谷選手しかできないパフォーマンスを見せつけてくれた。
大谷選手は入団当時、もっといえば高校時代から注目されていたし、すごい選手だったわけだが、一躍世界的な存在になったのは2021年ではないかと思う。投手として9勝を挙げ、打者としては47本塁打。リーグMVPに輝く成績だった。
実はこの年から大谷選手の出場試合がグンと増え、ほぼ全試合出場しているのだが、その裏にルール変更があったことは大きい。
指名打者ルール、通称「大谷ルール」だ。