大手会計事務所KPMGは米シリコンバレー銀行(SVB)が経営破綻するわずか14日前に、監査で「お墨付き」を与えていた。KPMGは当時、「監査上の重要な事項(CAM)」として、融資で損失が発生するリスクについては注意喚起していた。ただ、監査意見では破綻を招いた実際の要因――保有する債券の含み損と、こうした債券の保有を続ける能力――については触れていなかった。ミシガン大学のエリック・ゴードン教授は今回の監査について「地下で起きている火事や1階に置かれたダイナマイトの箱には言及せず、一方で花器の塗装が剥がれていることを指摘するようなものだ」とし、「どうして金利リスクを見逃すことができるのだろうか?」と述べた。