暗号資産(仮想通貨)ETFは年初から高いリターンを上げており、2023年の運用成績が各種ETFの中でトップとなっている。当然ながら、これは昨年の急落後に付けた底値からの反発に過ぎない。仮想通貨交換業者FTXの破綻などのスキャンダルをきっかけにデジタル通貨が急激に値下がりし、仮想通貨市場の価値は1兆ドル吹き飛んだ。世界最大の仮想通貨であるビットコインは昨年末までに65%下落し、1ビットコイン=約1万6500ドルとなった。ETF市場調査会社ベッタフィ(VettaFi)のアソシエート・リサーチ・ディレクター、ロクサーナ・イスラム氏は「ここにきて投資家が仮想通貨ETFを見直しているのは、業界の回復に伴い長期的なチャンスがあるとみているからだ」と言う。「投資家は、ビットコインと仮想通貨関連株の価格が底入れした今こそ、この台頭しつつある市場の将来に参加する好機だと考えている」
仮想通貨ETFの反発、楽観しすぎは禁物
各種ETFの中で今年トップのパフォーマンスは、昨年の急落後の反発に過ぎない
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