TOEFLテストやIELTSといった試験のために英単語を学びつつ、同時に教養が身についたとしたら、タイパのよい学びだろう。とくに一般的な知識として知っておきたいのが世界史である。書籍『世界史で学ぶ教養の英単語』は、歴史上の人物、出来事、宗教など150テーマを取り上げて、わかりやすい英文と対訳で記述した。高校の世界史で学ぶ内容を英語で詳しく知ることができるうえ、英文ではTOEFLテスト、IELTSで重要語として過去20年で3回以上登場した単語を、テーマにからめて学べる。知っているようで知らない世界史を、重要英単語とともに連載5回にわたり紹介する。
Nebuchadnezzar IIは旧約聖書に記された
あのバビロン捕囚を起こした
Nebuchadnezzar II was a king of Babylon. In 626 BCE, Nabopolassar established the Neo-Babylonian Empire in southern Mesopotamia. After he died in 605 BCE, his eldest son Nebuchadnezzar succeeded him to the throne. In 586 BCE, his Babylonian forces looted Jerusalem and deported the inhabitants to Babylon. This event, called the Babylonian Captivity, is described in the Old Testament.
ネブカドネザル2世はバビロンの王である。紀元前626年にナボポラサルがメソポタミア南部に新バビロニア帝国を建国した。前605年にナボポラサルが歿すると、長子ネブカドネザルが王位を継承した。前586年、ネブカドネザル率いるバビロニア軍がエルサレムを略奪し、住民をバビロンに連行した。バビロン捕囚と呼ばれるこの事件は旧約聖書に記されている。
Nebuchadnezzar constructed Babylon into a paramount capital with many gorgeous buildings, a lavish gateway and a grand boulevard. The Tower of Babel narrative in Genesis stems from the Jewish peopleʼs memory from when they saw the imposing ziggurat of the Temple of Marduk that rose into the sky while they were captives in Babylon.
ネブカドネザルはバビロンを、多くの壮麗な建造物、豪華な門、広壮な大通りを有する卓越した都に築き上げた。創世記のバベルの塔の物語は、連行先のバビロンのマルドゥク神殿にそびえる壮大なジックラトを見たユダヤ民族の記憶に由来する。
After Nebuchadnezzar died in 562 BCE, his empire declined until it was overthrown by the Achaemenid Empire of Persia in 539 BCE. Since then, Nebuchadnezzar II has always been remembered as the ideal king of Babylon.
前562年にネブカドネザルが死ぬと帝国は衰退し、前539年にアケメネス朝ペルシアに滅ぼされた。以来、ネブカドネザル2世は理想のバビロン王として記憶され続けた。
(TOEFLテスト、IELTS頻出の重要英単語)
□ loot
略奪する,強奪する,…に強奪に入る名戦利品;賞品
□ deport
強制退去させる,強制送還する,強制移住させる
□ captivity
監禁状態,束縛
(Babylonian Captivity)バビロン捕囚
□ paramount
最高の,最重要の,最高位の
□ lavish
豪華な,贅沢な,気前のよい
□ boulevard
大通り
□ narrative
物語,話,語り
□ genesis
起源,発生;〈G-〉創世記
□ imposing
堂々とした,壮大な,印象的な
□ overthrow
打倒する,滅ぼす(overthrew,overthrown)