職場の上司と部下のいい人間関係は、「言葉」と「話し方」で決まるいい人間関係は、「言葉」と「話し方」で決まる。心理的安全性を高めるための「話し方」の具体的なフレーズとは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「心理的安全性」という言葉をご存じでしょうか?今、「企業や組織の円滑な発展に欠かせない概念」として、世界的な注目を集めているキーワードです。そこで今回はサイコロジー・クラブ編の『100ページで人を動かす! 心理戦』(青春出版社)から心理的安全性を高める言い回しについて抜粋して紹介します。

イノベーションが起きる組織の共通点とは?

 近年注目を集める、「心理的安全性」。これが保たれている企業や組織は成長し、保たれていない企業や組織は衰えていくというのです。心理的安全性は、英語では「サイコロジカル・セーフティ」。簡単にいうと、会社などの組織、あるいは対人関係のなかで、「自分の考えや気持ちを、安心して発言できる状態」のことです。

 たとえば、「心理的安全性が高い職場」といえば、誰もが、役職や年齢、性別に関係なく、周囲の反応を恐れたり、恥ずかしいと感じたりすることなく、意見や質問を口にできるオープンな職場を意味します。

 この概念を最初に提唱したのは、アメリカ・ハーバード大学のエイミー・エドモンソン教授(組織行動学)でした。1999年のことで、彼女は「心理的安全性が高い状態」を次のように定義しました。