20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2022年12月時点に執筆した『大学図鑑!2024』をもとにしています)

大学生Photo: Adobe Stock

白百合女子大学はどんな雰囲気?

 化粧はバッチリ、バッグも靴もブランド、その年の流行そのまんまのファッションが見られる。ヘアスタイルはロングかセミロング、ショートは少ない。美意識が高いからかスタイルのいい学生が多いのも特徴だ。バンド好きや宝塚の男役のような個性派もいるが、ごく一部。

 系統別に暗黙のグループ分けがなされているようではあるが、人間関係に大きな対立はない。居心地のいい場所をどこかに見つけられ、友達もつくりやすい。白百合大生自身に「お嬢様」意識はあまりない。中流家庭の出身者も多いし、生粋のお嬢様と言われている内部進学者は、実はとても少ないのが現状。ただし、白百合ブランドの力は絶大で、イメージ通りの学生が多いのも事実である。白百合に憧れる人が、そもそもお嬢様の素質を持っているのかもしれない。

 クラブ活動は茶道、華道、音楽、文芸、漫画など文化系が充実。チアリーディング部は全国大会で上位入賞するほどの実力があり、人気が高い。学園祭は、他大学の学生が遊びに来るが、写真撮影をはじめ、ナンパ、キャッチなどの行為は禁止だ。

聖心女子大学はどんな雰囲気?

 育ちの良い落ちつきのある学生がボリュームゾーン。性格は優しく穏やかで、屈託のない笑顔とおおらかさが特徴。謙虚で礼儀正しいが、気さくで話しやすいタイプが多い。ファッションは、上品さを重視して、華やかにまとめている。「たまに『これからパーティ?』という感じの人がいる」「新入生は4月末までグレーの制服を着るので、友達になりやすい」「周囲もおしゃれな街なので、ダサかった人も徐々に洗練されていく」とか。

 アルバイトはカフェや書店、家庭教師、ベビーシッターなどが多く、学内には官庁や法律事務所、大学研究室の事務などの募集も来る。学外では語学や楽器、華道・茶道などの習い事、ボランティア活動をしている人も多い。在学中の芸能活動は校則で禁止だったが、事前申請の許可制に変更された。大学名を明示してのSNSでの発信などについても細かなルールがあり、問題が発生した場合は処罰の対象になることも。内部進学者は全体の3割弱。生粋のお嬢様と呼べそうな人もいるが、大半は一般家庭の出身。それで肩身の狭い思いをすることはない。