グーグルは(フェイスブックのように)「素早く動き、破壊する」ことをモットーとはしていない。とはいえ、同社が人工知能(AI)に本腰を入れるのを待っていた投資家にとって、この3カ月は長かった。
10日の年次開発者会議「グーグルI/O」の開幕をもって、その待ち時間は終わったようだ。グーグルは2時間以上に及んだ基調講演で、生成AIを搭載した数々の新製品やツールを発表した。生成AIは、昨年終盤に「ChatGPT(チャットGPT)」が一般公開されたことを機に普及に火が付いた。このテクノロジーが、グーグルの中核事業である検索エンジンだけでなく、基本ソフト(OS)「アンドロイド」や急成長中のクラウドコンピューティングサービスにも組み込まれる。これら全てがすぐに提供されるわけではなく、一部は「サーチラボ」と呼ばれる実験プログラムを通じて徐々に展開される。