英語は忙しい人でも上達する「たった1つの独学のコツ」

【メリット①】理解力のアップ

　まずは単純に、英語を聞き続けることで聞き取り能力が向上します。

　また、リスニングだけでなく、リーディングの力も伸びますよ。

　英語を聞き取る際は、聞こえてくる順番、すなわち英語の語順通りに意味を理解する必要があります。

　これを繰り返すことで英語の語順に慣れ、いわゆる返り読み（日本語の語順に合わせて前に戻りながら読んでしまうこと）をすることなく、英語を英語のまま意味を解釈できるようになります。

　その結果、頭の中で素早く英語の意味を理解できるようになり、読解スピードもアップするというわけです。

【メリット②】表現力のアップ

　これは「聞く」だけでなく「読む」ことにも当てはまりますが、たくさんの英語に触れることで、いろいろな言い回しが身についてきます。

　例えば、以下の日本語を英語にしてください。

「お酒は付き合いで飲む程度です」

　いかがですか？

　1つの正解例ですが、I only drink socially. のように表現することができます。

　only drink sociallyで「（パーティーなど）社交の場だけで飲酒する⇒付き合いで飲む程度」という意味を表します。

　当たり前ですが、この表現に一度も出合ったことがなければ、自分で使うことはできませんね。

　日頃から幅広い英語に触れているからこそ、こうした表現が頭の中に蓄積されて、英語を使える力がついてくるというわけです。

【メリット③】知識が定着する

　教材などで単語や表現を覚えても、少し時間が経てば人間は確実に忘れます。

　頭に定着させるには繰り返しが大切ですが、ある英文を100回も200回も読むなんて、なかなかできないですよね。

　でも100回「聞く」なら簡単です。イヤホンを耳に入れてスキマ時間に聞くことを習慣化すれば、100回どころかそれ以上聞くことも決して不可能ではありません。

　このように、「聞く」は「繰り返し」との相性がとても良いのです。

　教材の英文の中には、覚えていると便利な表現や言い回しなどが数多く出てきます。

　繰り返し聞くことで、そうした知識を頭に定着させることができますよ。

具体的に何を聞いたらよいか？

　このように、繰り返し英語を聞くのは非常に効果の高い学習法ですが、具体的にどんなものを聞けばよいのでしょうか。

　今では、海外のポッドキャストなど英語の音声素材に簡単にアクセスできるようになりましたが、まずは学習した教材の音声を繰り返し聞くことをお薦めします。

　というのも、初めて聞く音声はよほど集中していないと、ただ聞き流しているだけという状態になりがちです。

　一方で一度学習した教材の音声なら、何かをしながら聞いていても、結構耳が拾ってくれます。

　音声付きの教材で学習したら、（その教材は最後まで終わったとしても）音声はそれから先も繰り返し聞くようにしてください。

　前述のように、様々な言い回しが頭に定着しますよ。

　手前味噌で恐縮ですが、単語への理解を深めて自分でも使いこなす力を養成する拙著『５分間英単語』では、数千に及ぶ例文の音声を提供しているため、幅広い表現を身につけることが可能です。

　以下のように、分かっているようで自分で使うのは意外と難しい文をたくさん掲載しているので、空いている時間に繰り返し聞いていただければ、表現力を大きく伸ばすことが可能です。