「将来のお金の不安が尽きない」「貯金や投資なんて余裕はない」「罪悪感で買い物を楽しめない」──どうすればお金に悩まされず、毎日を過ごせるか? その答えを提示し、世界で累計100万部突破した大ベストセラー『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』がついに日本に上陸した。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと実践者が増えている。ケチケチ切り詰めないし、買い物もガマンしない。お金への意識を変え、行動を学ぶだけで、誰もがリッチな毎日を送ることができる。本稿では本書から一部を特別に公開する。
売ったり買ったりを繰り返す人は、最高の投資機会を逃してしまう
専門家やメディアは私たちの注目を集める術に長けている。
派手なグラフィック、声の大きなコメンテーター、当たることのない大胆な予測。見ている分には楽しませてもらえるが、実際のデータはどうだろうか。
パトナム・インベストメンツは、S&P500の過去15年間のパフォーマンスを研究した。
その期間の年率リターンは7.7パーセントだった。
ただし驚くべきことは、15年間でマーケットが最も上昇した10日間を投資家が逃した場合、年率リターンは2.96パーセントまで落ち込むというのだ。
さらにマーケットが最も上昇した30日間を逃せば、投資家の年率リターンはマイナス2.47パーセントまで下がる。
マイナスに転じるのだ!
「バイ&ホールド」が最強の投資法である
ドル建てで説明すると、もし1万ドルを投資して、15年間動かさなければ、資産は3万711ドルまで増える。
しかし、そのうち最良の10日間を逃した場合、1万5481ドルとなり、最良の30日間を逃せば、6873ドル、つまり投資元本を下回るのだ。
驚くべき数字だ。
相場は「明らかに」下がるなどと訴えるような友人や専門家の言葉がにわかには信じがたくなるだろう。
彼らの言葉は無視してかまわない。
相場の先行きを予測するのは確かに気分がいいが、率直に言って、投資と複利に関する限り、感情に任せるとろくなことにならない。
長期的な唯一の解決策は、どんなときでも定期的に投資し、できる限り多くの資金を手数料の安い分散型のファンドに投資することだ。
長期投資家が「投資するタイミングではなく、投資する期間を大切にしよう」と言うのはそのためだ。
(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)
ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、お金やビジネス、心理学について幅広い読者に向けて情報を発信している。これまでにThe New York Times、Fortune、The Wall Street Journalなど多くの経済メディアで取り上げられてきた。スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、現在は妻とニューヨークに住んでいる。2023年4月より、Netflixでラミット・セティを特集した『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ』が全世界に配信。