3児の父親で無職のオレクシー・マルコフスキーさんは2月、バフムトの戦いの最前線で生まれて初めて携行式ロケット弾(RPG)を発射した。マルコフスキーさんら16人の召集兵が防衛を任されたマンション群の1棟をロシア軍が攻撃していた。召集兵の多くは数日前に動員され、何の訓練も受けていなかった。マルコフスキーさんは的を外した。横の壁にロシア軍が発射したRPGが命中し、脳振とうを起こした。走って建物の外に逃げ出し、野菜畑に身を隠した。耳鳴りがしていた。日没後に戻ると、部屋には2人の仲間の遺体が横たわっていた。ウクライナ東部のバフムトで36時間余りに及ぶ過酷な市街戦を繰り広げた結果、この16人の召集兵のうち11人が死亡したか、捕虜にされた。生き残った兵士や行方不明者の親族が明らかにした。
ウクライナ動員兵、訓練なしでバフムト前線に
反転攻勢に備え、西側から訓練受けた要員や装備は温存
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