日常のちょっとした場面で「行動するかどうか」迷うことがあります。
困っている人がいたら声をかけるべきなのか、不安な点を質問したほうがいいか。
日々たくさんの「やるかどうか」に迫られながら、私たちは生きています。
そして「悩んでしまって動けなくなる」状態にハマり、「やればよかった」と後悔することも多々あります。
そこで、30代で経営者歴10年以上、『20代が仕事で大切にしたいこと』著者の飯塚勇太氏に、「感情に振り回されて動けなくなる人」が知っておくべき小さな習慣について伺いました。
(編集/和田史子)
「感情」から「思考」にスイッチを切り替える
人間は感情に振り回される生き物です。
面倒くさい。気に食わない。遊びたい。
さまざまな感情が行動の邪魔をしてきます。
私は、行動するかどうか迷ったときは
・論理的に正しいこと
・理屈で考えれば正しいこと
をやるように心がけています。
文章に書くとシンプルなのですが、実際にはそれほど簡単なことではありません。
私たちは日々さまざまな感情に振り回されていますので、意識的に「思考」のスイッチに切り替える必要があります。
一瞬の感情に支配されてしまわぬように
勤めている会社が入っているビルの入口に、見たことのない人が立っていたとします。
自社を訪問しようとしている人かもしれないし、自社とはまったく関係のない人かもしれません。
こんなとき「自分は知らない人に積極的に話しかけるほうではないし、そもそも自社とはまったく関係のない人かもしれないし……わざわざあいさつをしなくていいかな……」なんて考えがちです。
私自身、どちらかといえば人見知りなほうですから、一瞬はそんなことを考えたりもします。
しかし理屈で考えたらどうでしょう。
相手が誰であろうと、あいさつをしたり、声をかけたりしたほうがいいに決まっています。
だから私は「自分から声をかけるのはイヤだなぁ~」という感情が出てきたら、すぐにスイッチを切り替えます。
感情から思考にスイッチを切り替え、どう行動するのがベストか判断するのです。
たとえ相手が知らない人であっても、声をかけたり、あいさつしたりするようにしています。
仕事でも同じです。
上司に相談するべきか否か。迷ってうじうじしてしまうことはあるでしょう。
しかし、無駄な時間を過ごすくらいなら「論理的に正しいほう」、つまり上司に相談するほうを選ぶのがいいはず。
論理的に考えると、迷って動けない時間を短縮できるのです。
「論理的に考えれば~」
「理屈で考えれば~」
何か感情が出てきたときは、思考で判断するクセをつけておくと、感情に振り回されることなく、スムーズに動けるようになります。
(飯塚勇太著『20代が仕事で大切にしたいこと』から一部を抜粋・改変しています)
株式会社サイバーエージェント専務執行役員
1990年神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。
2011年、サイバーエージェントの内定者時代に、友人らと開発・運営した写真を1日1枚投稿し共有するスマートフォンアプリ「My365」を立ち上げ、21歳で株式会社シロク設立と同時に代表取締役社長に就任(現任)。2014年、当時最年少の24歳でサイバーエージェント執行役員に就任。2018年株式会社CAM代表取締役、2020年株式会社タップル代表取締役に就任(現任)。2020年サイバーエージェント専務執行役員に就任(現任)。
『20代が仕事で大切にしたいこと』が初の著書となる。