写真:リニア中央新幹線の改良型試験車3月2日に公開された、リニア中央新幹線の改良型試験車 Photo:JIJI

「夢の乗り物」と称されたリニア中央新幹線の建設工事が、静岡県と合意に至らずに遅れているのは周知の通りだ。筆者は、静岡県の川勝平太知事がリニア計画を「妨害」していると断じざるを得ない。その理由をお伝えしたい。(イトモス研究所所長 小倉健一)

リニア工事に「待った」の川勝静岡県知事
不支持率51%の異様な事態

 JR東海によるリニア中央新幹線の建設工事において、静岡県の許認可が必要となる「静岡工区」を巡って、静岡県知事の川勝平太氏による「妨害」が続いている。静岡県は「リニアの計画には賛成」として合意形成を進めているとするが、今、起きていることは、川勝知事があらゆる場面でリニア計画のアラ探しをしているという現実だ。

 川勝知事の県民からの不支持率は51%(※)と過半数に達する異様な事態だ。今回私が、川勝知事はリニア計画の「妨害」をしていると断じざるを得ない理由を述べていきたい。

※朝日新聞と静岡朝日テレビによる4月9日に行われた統一地方選挙の出口調査の結果。静岡市内24カ所の投票所で行い、有効回答数は1246人