虫眼鏡を持ったビジネスマンとミニチュアの不動産写真はイメージです Photo:PIXTA

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い不動産会社ランキング」を作成しました。対象は上場している不動産会社120社で、単体の従業員数が20人未満の企業は除外しています。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ、対象期間は、2021年4月期~22年3月期です。

 早速、ランキングを確認していきましょう。

1位、2位は前回と同じく
ヒューリックと地主

 昨年に続き、1位になったのはヒューリックでした。平均年収は1803.3万円、従業員数は189人で平均年齢は39.5歳です。ヒューリックは、東京23区など都心部を中心にオフィスビルや商業施設などを保有、不動産開発・賃貸事業などを営む企業です。

 2位は大阪市に本社がある地主で、平均年収は1694.5万円、従業員数は45人、平均年齢は39.6歳。こちらも2年連続2位となりました。聞き慣れない社名ですが、実は2022年1月に日本商業開発が社名変更してできた会社です。特定の業態やテナントの専用の建物を所有するのはリスクがあるという考えから、土地だけに投資するというスタイルを確立。土地を購入し、テナントにその土地を20~30年程度の長期契約で貸す、貸している土地を地主リートという不動産投資商品にして販売するという「JINUSHIビジネス」を行っています。

 3位は霞ヶ関キャピタルで、平均年収は1311.7万円、従業員数は103人、平均年齢37.5歳。同社はもともと東日本大震災で被災した宮城県のショッピングセンターの再生事業を行う合同会社から始まり、屋上に太陽光パネルを設置し売電する自然エネルギー事業を開始。その後不動産コンサルティング事業を行うようになった企業です。2015年に霞ヶ関キャピタルに社名変更するとともに、本社を東京・霞が関に移しました。

 4位は三井不動産で、平均年収は1273.8万円、従業員数は1898人、平均年齢40.4歳。5位は三菱地所で平均年収1264.8万円、従業員数は1053人、平均年齢42.6歳。従業員数は三井不動産のほうが多いものの、平均年収はほぼ同水準という結果になりました。