同論文によれば「高度な言語モデルを投資の意思決定プロセスに組み込むことで、より正確な予測が可能になり、定量的取引戦略のパフォーマンスが向上することを示唆している。予測可能性は小型株に集中し、悪材料のある企業でより顕著」(https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=4412788)だという。

 適切な指示さえ出せば、英国の主要10ファンドの運用成績を上回ったチャットGPTだが、今回の論文でも、金融・経済系のニュースの見出しを理解し、それが株価にどのような影響を与えるかを判定する能力を持つ可能性があることが分かった。米金融街のウォール街の超高給取りたちの仕事はなくなってしまうのではないか。米投資銀行ゴールドマン・サックスが3月26日に出したレポートによれば、金融関係の仕事の約35%がAIによって自動化される可能性があると推測されている。

AIアプリケーション市場は
26年に13.6兆円まで拡大と予測

 今回は、チャットGPT関連企業とその将来性について述べていこうと思う。チャットGPTをはじめとするAIの台頭がテック界に旋風を巻き起こしている。

 ジェネレーティブAI(生成AI)、すなわち、テキストや画像、音声、動画などを創り出すAIというものは、その誕生からまだ日が浅い。しかし、大量の情報を処理し、利用者からの要求に対応して精緻なコンテンツを創り出すというこのツールは、すでに企業や教育機関、政府、そして個人に至るまで、影響力を広げつつある。

 数十億ドルから100億ドルという莫大な資金をこの技術へつぎ込む大手テクノロジー企業が存在し、スタートアップ企業は莫大な資金調達を行い、AIを駆使したビジネスモデルの開発は今、猛スピードで進んでいる。

 米調査会社ピッチブックのアナリストは、生成AI企業へのベンチャー投資は、22年の45億ドル(約6200億円)という水準の数倍になり、AIアプリケーションの市場は法人向けだけでも、23年の426億ドル(約6兆円)近くから26年には981億ドル(約13.6兆円)にまで上昇すると予測した。