ChatGPTに「Excelの関数・マクロ」丸投げ!初心者でも今すぐまねできる命令文Photo:123RF

AIチャットボット「ChatGPT」の注目度が急上昇中です。しかし現状の仕様では、ChatGPTに送る命令文(プロンプト)を人間がうまく記述できるかどうかで、返答の質が大きく変わります。今回はビジネスパーソンが敬遠しがちな「Excelの関数・マクロ」をテーマに、難解な入力作業をChatGPTに「丸投げ」する方法について解説します。(Excel講師/作家  寺澤伸洋)

ChatGPTを有効活用する上での
「プロンプト(命令文)」の重要性

「プロンプト」とは従来、コンピューターにコマンドを入力する場所を表す言葉でした。

 しかし昨今はAI(人工知能)の発展に伴って、プロンプトは「AIを指示通りに動かすための命令文」という意味で使われるようになりました。そして今、ChatGPTを有効活用するにあたっては、このプロンプトの精度が極めて重要な要素となっています。

 ご存じの通り、ChatGPTは普段われわれが使っているような自然言語を用いて、まるで人と会話をしているようにやり取りができるAIです。しかし、いくらChatGPTが優秀なAIだとしても、あくまでも相手は機械。聞き方(プロンプト)が悪いと、適切な答えが返ってこないことも多々あります。

 一方で、聞き方が適切であれば、表計算ソフト「Excel」で使用する数式を記述させたり、プログラムのコードを書かせたりといった高度な命令にも対応できます。最近では、プログラム知識がまったくない人がChatGPTを用いてスマートフォンアプリを作成したことが話題になりました。ChatGPTとプログラムは非常に親和性が高いのです。

ChatGPTに「Excelの関数・マクロ」丸投げ!初心者でも今すぐまねできる命令文命令文の技法をマスターすれば、Excelマクロを作るための「VBA」の記述もChatGPTに丸投げできる(画像は一例です)

 そこで筆者は今回、業務に役立つExcelの関数やマクロ(処理を自動化する機能)をChatGPTに自動生成させてみました。本記事では、そこで得た知見を踏まえて、望ましい出力結果を得るためのコツについて解説していきます。

 記事後半には「演習問題」も用意しているので、ChatGPTにどのようなプロンプトを送るとよいか、皆さん自身で考えてみてください。Excelの知識が「ほぼゼロ」だったとしても、演習問題の解答をご自身の業務に合う形に編集すると、難解な作業をChatGPTに「丸投げ」できるはずです。