投資のイメージ写真Photo:PIXTA

話題沸騰中の「チャットGPT」だが、金融・投資業界ではファンドマネジャーの存在意義を揺るがす報告が上がってきている。チャットGPTに投資ファンドを作らせたら、英国の人気上位10ファンドの運用成績をはるかに上回る実績を上げたというのだ。チャットGPTが人類に見せ始めた大きな可能性の一つを見てみよう。(イトモス研究所所長 小倉健一)

チャットGPTの話題で持ちきりだが
「詐欺」には要注意

 世界的に「チャットGPT」旋風が巻き起こっていて、どの業界(早々に全面禁止を言い出した「鳥取県」を除く)も「チャットGPT、どう使う?どう使ってる?」の話題で持ちきりだが、金融・投資業界も当然、注目している。

 これは、チャットGPTに本気で期待をしている部分もあるのだろうが、中には「チャットGPTという名前を使えばお金を集めやすい」という思惑も多分に含まれていると思われる。

 今、チャットGPTは黎明期である。これを利用した詐欺がこれから興隆することは想像に難くない。米紙「ワシントン・ポスト」(2023年5月5日)は、「AIへの興味につけこんでだましてくる卑劣な企業たち」として、下記のような警告を発している。

「AIチャットボットをうたうほとんどのものに警戒心を持ちなさい。私のお勧めは、チャットGPTソフトウェアが搭載されていると書いてあるアプリをダウンロードしないことです。正規のチャットGPT関連アプリと、あなたから手っ取り早くお金を稼ごうとするアプリを見分けるのは難しいのです。FacebookやGoogleのAIチャットボット広告をクリックしないでください。詐欺かもしれません」

 この背景には、チャットGPTを開発した米OpenAIがチャットGPTソフトウェアのライセンス料を支払っている企業のリストをオンラインで公開していないことがある、と同紙は指摘している。現状では、何が本物のチャットGPTアプリで、何がチャットGPTを使用していると偽ったゴミアプリなのかが分からず、チャットGPTに聞いても答えてくれない。グーグルの検索でも分からない状態だ。

 詐欺師ははやりものに乗っかってくる。1年前、彼らは暗号資産(仮想通貨)詐欺で人々をだましていた。虎視眈々(たんたん)と、いや、もうすでに詐欺AIを作っているであろう。

「(Facebookを運用する)Metaもまた、チャットボット詐欺経済における自らの役割に責任を持つ必要がある。私の同僚であるジェレミー・メリルは、チャットGPTやGoogleのBardのふりをしてオンラインアカウントをこっそり盗むFacebook広告を多数発見しました」(同紙)という。

 さて、そんな詐欺AIへの警戒を前提に、今回は、「投資」分野でのチャットGPTの有用性について紹介したい。