米国では保険会社が相次いで自動車保険料を大幅に引き上げている。ジョージア州ではオールステートが40%、カリフォルニア州ではネーションワイド・ミューチュアル・インシュアランスが32%、ニューヨーク州ではステートファームが11%といった具合だ。だが州当局はこうした引き上げをほとんど止めようとしていない。消費者本位の法律があり保険料引き上げに拒否権を持つ州でさえ、保険料引き上げを許している。消費者団体によれば、カリフォルニア州は今年、10億ドル(約1440億円)余りの自動車保険料引き上げに同意した。保険会社が保険料を大幅に引き上げているのは、大きな損失を被ったためだ。自動車保険料は2024年末まで上昇し続ける可能性がある。米保険情報協会のデール・ポーフィリオ最高保険責任者(CIO)は「損失の傾向が大幅に強まったため、保険料は今後2~3年、毎年5~10%上昇する必要がありそうだ」と述べた。