2021年に米国でインフレが進行した際には企業収益も増加した。そのため「強欲インフレ」との非難が巻き起こり、一部では物価統制を求める声も上がった。欧州は今年、食品価格が高騰する中で同じ議論が沸騰している。最近の動向から判断すると、強欲インフレ、つまり企業がその力を行使してコスト以上に価格をつり上げることによるインフレは、収束に向かっている。21年と22年は米企業の税引き前利益率が急拡大していたが、今年1-3月期には新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準にほぼ戻ったことが、先週発表の改定値で明らかになった。ファクトセットによると、米S&P500指数の11業種のうち、6業種で4-6月期の利益率が4年前の水準を下回った。
「強欲インフレ」収束へ 賃金インフレは続くのか
米企業の賃金は物価を上回るペースで伸びている
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