米海軍と日本の海上自衛隊は半世紀余りにわたり合同訓練を実施してきている。われわれが築いた海上における強固なパートナーシップは、東西冷戦で勝利を収め、インド太平洋地域で海上紛争を防ぐのに役立った。しかし、この地域で生じている新たな脅威のために、新たな解決策が必要になっている。この地域の安全保障と安定を確保するために、日米両国は合同訓練にとどまらず、海上の即応体制維持でも協力すべきだ。米国が自国艦船の維持と海軍全体の増強のどちらに重点を置いているとしても、日本はこの地域での米国の抑止戦略にとって重要だ。インド太平洋地域で戦闘あるいは危機が起きれば、米国は損傷を受けた艦艇を直ちに修復し復活させねばならない。戦闘が激しくなっている時に艦艇を本国に帰らせる余裕はないだろう。例を挙げると、2021年に米海軍の原子力潜水艦「コネティカット」が南シナ海で座礁した。米国内の修理所には未修理の艦艇があるため、コネティカットの修理には推定で3年以上先の2026年までかかるとされる。
【寄稿】米軍艦艇の保守は日本で=駐日米大使
同盟国で修理できれば本国帰還の必要はない
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