パソコン開いたままカフェで離席…会社から訴えられるリスクは?【弁護士が解説】画像はイメージです(mapo / PIXTA)
*本記事は弁護士ドットコムニュースからの転載です。

「えっ、パソコン開いたままで大丈夫?」。都心部のカフェで時間を潰していたJ子さん(会社員)は、PCを放置したままトイレに立った隣席のサラリーマンの後ろ姿に向かって、そう静かにつぶやいた。

 J子さんが座っていた8人がけの大テーブルは満席。離席したサラリーマンの両隣に客が座っていた他、背後にはずらりと多くの客席が並ぶ。そのサラリーマンのPCは周囲からの視線を遮るプライバシーフィルターが貼られておらず、画面には数字が並んだエクセルファイルが映し出されていた。

「さすがに内容を確認しませんでしたが、あの状況では凝視することもできたと思います。盗まれないかハラハラしましたね」とJ子さんは話す。

 幸いにして、誰かに覗き込まれることも、PCが持ち去られたりすることもなかった。しかし、悪意のある第三者がいたら……。あまりに無防備に思えるが、仮に盗まれた場合、懲戒処分など責任を問われる可能性はあるのだろうか。西山良紀弁護士に聞いた。