ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版#10Photo:Chung Sung-Jun/gettyimages

企業による個人情報漏えいの不祥事が相次いでいる。生成AI(人工知能)の登場により、その頻度は格段に上がるかもしれない。特集『ChatGPT完全攻略 最新・仕事術革命の決定版』#10では、企業で活用を推進しながら、機密情報や個人情報の漏洩リスクに備える方法を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)

「週刊ダイヤモンド」2023年6月10日・6月17日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

海外のサーバーに質問が
保存されることにも注意が必要

 生成AIを手放しで業務に導入するのは危険だ。韓国サムスン電子では、社員がChatGPTに入力した機密情報が流出する事案が発生し、使用を原則禁止に。大企業の「AI禁止報道」は世界を駆け巡った。

 ChatGPTは人間が入力した情報をAIが学んで性能を高める学習機能を備えている。社員が入力した機密情報が学習されれば、他のユーザーへの回答にそれが反映されることも考えられる。

 次ページでは、ChatGPTを業務で利用する際のリスク軽減策や、個人情報保護法に関連して注意が必要な「30日間ルール」を解説する。