韓国の民主党議員らが IAEA事務局長を集団バッシングIAEAのグロッシ事務局長(右)と面談する韓国の共に民主党のウ・ウォンシク議員(左) Photo:Chung Sung-Jun/gettyimages

民主党議員らが
IAEA事務局長を集団バッシング

 もはや最大野党の「共に民主党(以下、民主党)」が何を言っても、国際社会においては、中国、北朝鮮および日本の社会民主党ぐらいしか耳を傾けないだろう。相手を尊重し、理を持って交渉しなければ、外交上の成果は得られない。国内政治の延長として感情的な外交をする民主党は世界からつまはじきにされつつある。

 そのきっかけとなったのは、韓国を訪問したグロッシ国際原子力機関(IAEA)事務局長にした、民主党による非常識なバッシング行為である。

 7月9日午前、グロッシ事務局長は民主党の招きで国会を訪問、同党執行部と面会した。その席上、民主党議員らは福島第一原発の処理水放出の是非について、科学的に論じるのではなく、「IAEAの報告書は中立性を欠いたものである」と一方的に決めつけ、集団バッシングを浴びせた。

 また、民主党議員の中には、韓国のメディアに出演し、IAEAは国連傘下の機関ではなく新しい機関が必要だとまで主張する者もいた。

 このような理不尽な主張を行う民主党を、まともに相手にして交渉しようとする人はいないだろう。