自然災害や火災だけでなく、水漏れや破損なども補償する
マンション総合保険

 マンション総合保険では、以下が基本的な補償内容となる(今回の記事では、地震保険についての説明は除く)。

・火災、落雷、破裂・爆発
・風災・雹災・雪災
・水災
・水濡れ
・盗難
・破損、汚損など(建物外部からの物体の落下・飛来・衝突/騒じょう・集団行動などに伴う暴力行為などを含む)

 これらに加えて、次のような特約を付けて、いざというときに備えている管理組合が多い。

・施設賠償責任補償(建物管理賠償責任補償)
・個人賠償責任保険(包括契約用)
・水濡れ原因調査費用

 このうち、水漏れ事故は基本補償の「水濡れ」に該当すれば補償の対象になるが、水漏れの原因が誰にあるか、またどの部分にあるか(専有部分か共有部分か)で、対象となる保険が異なってくる。

 マンションの水漏れ事故で多いのが、給排水管などからの水漏れだ。たとえば上階から水漏れがあり、下の階に損害を与えてしまった場合、水漏れを起こした配管が上階の専有部分に当たるのか、それとも共有部分に当たるのかで、責任の所在が変わる。

 まずは水漏れの場所や原因を突き止める必要があるが、給排水管および給湯管は建物の内部や床下を通っているため、どの部分の何が原因で水漏れを起こしているのか、一見しただけでは分かりにくい。そこで、専門業者に頼んで原因を調査することになるが、ここで利用するのが、管理組合が加入しているマンション総合保険の水漏れ原因調査費用特約だ。