(3)相見積もりを取る

 たいていのマンションでは、管理会社を通して保険契約を行っているが、管理会社が保険代理店の機能を果たしていることが少なくない。管理会社に新しい保険の見積もりを頼んでも、管理会社の都合に合わせた内容の見積もりが出てきてしまうので、必ず現在の保険代理店(管理会社)以外の保険代理店にも依頼して、複数の見積もりを取るようにすることが大切だ。

 マンション総合保険のプランや補償内容は保険会社ごとに違いがある。中にはマンションのメンテナンス状況などを診断し、その診断結果に応じて火災保険料を決定するというユニークな保険もあるので、保険料の高低だけでなく、自分のマンションに最適なプランや補償を見つけるためにも、相見積もりを行うことは効果的といえる。

 また、保険料は参考純率の引き上げを受けてから、一定の期間を置いてから改定されるので、新しく保険を契約する場合には、保険料の値上げが実施される前に締結するようにしたい。たとえば保険料の改定が10月1日なら、それ以前に契約を締結するのだ。そうした保険料の値上げに関する情報を収集しつつ、保険代理店に見積もりを取る際には、契約の締結日についても相談するといいだろう。

 保険料の値上げ自体は歓迎できることではないが、自分たちの大切な財産を守るために、本当に必要な保険内容になっているか、良い見直しの機会と捉え、来る保険料の値上がりに備えて、保険内容の精査と保険料の削減に取り組んでいただきたい。