子どもから大人まで数学を苦手とする人は非常に多いのではないでしょうか。ましてや高校数学ともなるとほとんどの人が挫折してしまった経験を持っているでしょう。しかし、高校数学の基礎は丁寧に学べば特別難しいものではなく、同時に得た知識は私たちの生活にも大きく役立ちます。そんな高校数学の超入門書として書かれたのが『【フルカラー図解】高校数学の基礎が150分でわかる本』です。本記事でははじめての人から大人の学び直しまで1人で高校数学が学べる本として発刊された本書より内容の一部を抜粋してお届けします。

勉強Photo: Adobe Stock

関数はどんなところに隠れている?

 関数は、ある数が決まると別の数も自動的に決まるような関係のことを指します。例として、日数と時間数の関係について考えましょう。

・日数が1日のとき、時間数は24時間
・日数が2日のとき、時間数は48時間
・日数が3日のとき、時間数は72時間

 のように、日数が決まると時間数も自動的に決まってしまいます。ですから時間数は日数の関数であるといえます。

図1
※(決まってしまう方)は(決まる方)の関数である、という言い方をします。

関数の実用例①:車の運転

 次に、東京から前橋までの100キロを一定の速度で運転するときの、時速と所要時間の関係について考えてみましょう。

・時速20キロのとき、所要時間は5時間
・時速25キロのとき、所要時間は4時間
・時速50キロのとき、所要時間は2時間

 のように、時速が決まると所要時間も自動的に決まってしまいます。ですから所要時間は時速の関数であるといえます。

図2