米アマゾン・ドット・コムのデバイス部門責任者デビッド・リンプ氏が数カ月以内に退社する予定だ。13年余り同社に在籍するリンプ氏は、音声アシスト製品「アレクサ」、その他の一連のサービスやガジェットを監督している。ただこれらの商品は人気を博したものがある一方で、総じて利益を生み出せていない。関係筋によると、特にスマートスピーカー「エコー」シリーズは一段と収益化が難しいことが分かっている。リンプ氏の部門は、アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)が実施してきたコスト削減のターゲットになっている。会社全体ではこの1年間で約2万7000人が解雇されている。リンプ氏の退社は、「Sチーム」として知られる同社の経営陣の中核に新たな混乱をもたらすものだ。ジャシー氏が2年前にCEOに就く前の経営体制は比較的安定していたが、同氏の就任以来、多くの幹部が退社している。