米債券市場は、脚本家ダグラス・アダムス氏が執筆したSFシリーズ「銀河ヒッチハイク・ガイド」の登場人物、トリリアンが語るせりふのようだ。「私たちは正常だ。繰り返し言うが、正常な状態にある。だからまだ対処できないことは全て、あなた自身の問題だ」  同市場の実質的な資金調達コスト(インフレ調整後)に最も近い推計値、すなわち10年物TIPS(米物価連動国債)の利回りは15日に1.89%に達した。これは2009年以来の高水準で、かつて経済が正常だったとされる範囲内に戻ったことになる。米国は低金利時代に別れを告げた。これは対処可能なのか。