日本企業の「ロシア貿易」状況調査(帝国データバンク、2023年)によると、「輸出」関連取引は大幅に減少した一方、「輸入」関連取引では3.2%増加。対ロ禁輸制裁の対象外となるある品目では、対ロ輸入金額としては旧ソ連からロシアに移行して以後、過去最高を記録したという。なぜだろうか? (カーゴニュース編集部)
大手完成車メーカーや機械メーカー
対ロシア向け取引などを停止
帝国データバンクは8月2日、2023年の日本企業の「ロシア貿易」状況調査の結果を公表した。対ロシア輸出・輸入別にみると、特に「輸出」関連の取引で大幅な減少が見られた。
「直接取引」の企業数は微減となったものの、関連する取引企業が大幅に減少し、輸出全体で41.6%減少。取扱品目では対ロ輸出が大きく増加した中古自動車や生産設備など機械・設備が多く、22年時点から大きな変化は見られない。
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取引企業のすそ野が広い大手完成車メーカーや機械メーカーが、対ロシア向け取引などを停止したことが大きく影響した。
一方、対ロ禁輸制裁の対象外となる食品などでは、ロシア向け需要の高まりから取扱高が伸長したケースも見られた。