中国の若者の失業率は6月に過去最高の21.3%に達した。これを受けて中国の国家統計局(NBS)は同失業率の公表を停止した。今回の措置は、好ましくない情報を隠蔽(いんぺい)するために中国政府がどこまでやるのか見極める上で注目されている。今回の場合、その情報とは中国の若者が直面している経済的困窮だ。しかし、データを隠すことは問題の解決にはならないし、問題を隠すことにさえならない。それどころか、独裁的な社会に特有のものを露呈する。それは真に正確で偏りのない統計を作成する能力がない、あるいは意欲がないということだ。16~24歳の失業率の公表を停止するという15日の決定について、中国政府は就職活動をしている学生の扱いを巡る問題を理由にしている。この決定はあるパターンの一つだ。それは中国政府が統計の質が悪いことを理由に、多くの場合ひそかに、連続する統計を中断し、誰もが忘れるまで待つというパターンだ。