まだ初期段階とはいえ、人工知能(AI)は今のところ運用担当者としてはあまり役に立たない。少なくとも13本の上場投資信託(ETF)がAIツールにポートフォリオの運用を任せている。その大半が今年のテック株主導の相場上昇に乗り遅れ、ベンチマーク(指標)である米S&P500種などの指数に後れを取っている。AIをテーマとする投資熱が高まっていることを考えるとなんとも皮肉だ。銘柄選別という競争の激しい世界では、これがテクノロジーの限界なのかもしれない。ウィズダムツリー米国AIエンハンスト・バリュー・ファンド(AIVL)は運用資産額が3億8500万ドル(約562億円)で、ラッセル1000バリュー指数をベンチマークとしている。同指数に連動するETFが年初から4.5%上昇しているのに対し、AIVLのトータルリターンは2.2%にとどまっている。
AIファンド、AI株ブームに乗り遅れ
AIをテーマとする投資が盛り上がる中、運用成績が低迷
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