ブランドを意識した
ECサイトを厳選し販売

炭を熱源に秋田の山桜の原木で燻煙するこだわりの手作り燻製商品が人気 自社サイトなどで1点から販売する他、ギフト用の詰め合わせも人気。個人向けのお手軽な「燻製ミニオードブル」(写真下)も新たにラインナップ。JR秋田駅の売店などでも販売され土産用に好評だ
●株式会社チャコール 事業内容/燻製商品製造・販売、従業員数/5人、所在地/秋田県由利本荘市岩城内道川馬道25‐1、電話/0184‐44‐8942、URL/akita-charcoal.com

 二つ目が販売先の工夫だ。「当初からネット販売をメインにビジネスモデルを構想していました」(長浜谷氏)。創業当初はPRも兼ねて百貨店の催事などにも出店するが、自社サイトやその他ECサイトを中心に販売。大手モールではなく、産直品やハンドメードに絞ったサイト、人気百貨店やアパレル会社運営のおしゃれなサイトなど自社商品のブランド、価格帯に合ったサイトを厳選している。

 創業時、経営者の先輩から「商品ではなく価値を売る」という助言を受けたといい、「少し贅沢をしたいときのホームパーティー用やギフト用などの需要を取り込めたのが、横の広がりにもつながりました」と振り返る。

 22年には燻製商品に特化した自動販売機を導入。製法は手作りで時間と手間暇をかけ、販売はブランドを意識しながら省力化を徹底。収益性を重視し、コロナ禍を機に増えた、「さまざまな食材をおつまみ用に燻製してほしい」という全国からのOEMの相談にも対応している。

 法人化を機に社名のチャコール(炭)をモチーフにした会社ロゴも刷新。今後も人口が減少していく地方にあって、対面でモノを売る従来のやり方には限界があるとして、「ネット販売に加え、自動販売機を県外にも展開していきたいですね」と言う。伝統的かつ斬新な秋田発・燻製文化の広がりに期待したい。

(「しんきん経営情報」2023年9月号掲載、協力/羽後信用金庫