「将来のお金が不安」「貯金や投資なんて余裕はない」「買い物を楽しめない」──​お金の悩みは尽きることがない。そんな誰もが抱えるお金の悩みに対して、資産運用の達人が実践的なアドバイスをおくる1冊がある。世界で累計100万部突破した大ベストセラー『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』だ。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まるなど、全米から世界中へと本書の実践者が増えている。本稿では本書から一部を特別に公開する。

資産を増やせる人とそうでない人「考え方に決定的な1つの違い」Photo: Adobe Stock

リスクを過大に評価して苦しい生活を送る人たち

 どうして多くの人が投資をしていないのか、その理由について少し見ていくことにする。

 投資をしない理由の一つはおそらく、損を出すことを恐れていることだ。

 投資をしなければ、老後資金が足りなくなるのは「確実」なのに、株式市場で損を出す「可能性」を恐れている。なんとも皮肉な話だ。

「国勢調査によると、多くの高齢者は亡くなることよりも老後資金がなくなることを恐れている。その結果、一部の高齢者はお金のかかるライフスタイルを捨て、キャンピングカーで全国を渡り歩き、時給ベースの、福利厚生のない季節労働者として働いている」

 とワシントン・ポストは報じている。

リスクを過大評価する人は、資産運用を開始できない

 人々はリスクに対して、独特の考え方を持っている。

 本来は心疾患を恐れるべきなのに、サメに襲われて亡くなることを恐れている。

 卵や鶏肉のセールがあると喜ぶ一方、株式市場が下落すると、それを悪いことだと考える。

 長期投資家は株式市場が下落したら喜ぶべきだ。同じ金額でより多くの株式を買えるのだ。

 誰もが投資のやり方を熟知しているわけではない。そこが問題だ。

 お金の運用に関して人々が陥りがちなのが、何もしないという状況だ。

(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)