トレーダーは、絶好調の米画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアの株価が決算発表後さらに上昇することに賭けている。シカゴ・オプション取引所(Cboe)親会社、米Cboeグローバル・マーケッツのデータによると、人工知能(AI)技術を巡る熱狂のさなか、エヌビディアのオプション取引の売買高が年初から8月中旬までに1000億ドル(約14兆6000億円)余りに達した。このうち約60%は一段の株価上昇を見込んだコールオプションだ。米電気自動車(EV)メーカーのテスラ以外でこれほど投資家の関心を集めた銘柄はほかにない。エヌビディアは生成AI技術に使われるGPUの製造を手掛ける。株価は21日に8.5%急伸して年初の3倍以上の水準に達し、上昇率はS&P500種指数構成銘柄で断トツだ。3カ月前に従来予想を上回る売上高見通しを発表して市場を驚かせ、相場が過熱した。