今夏の荒天について、気象学者のメッセージは「慣れろ」ということだ。気象学者によると、山火事や洪水・熱波は今後さらに深刻化して、発生する頻度も増し、被災者が増えることも見込まれる。「まだニューノーマル(新常態)が到来したとは言えない」。大気学者でカナダ・ブリティッシュコロンビア大学助教授のレイチェル・ホワイト氏はそう話した。「私たちが今、経験していることはおそらく、ニューノーマルに向かう途中の乗り継ぎにすぎない」気象科学者の説明によると、長年にわたる温室効果ガスの大気放出で地球の温度が上昇、山火事による焼失面積の拡大や嵐の激化、熱波の長期化が起きている。地球温暖化は気温が極端に高くなるだけではない、とペンシルベニア大学教授で同大科学・持続可能性・メディアセンター所長のマイケル・E・マン氏は指摘する。