世界の鉱業大手が、エネルギー転換を促す材料探しを街中のくず鉄置き場に広げている。英豪系リオティントとスイスのグレンコアは米国やオーストラリア、コンゴなどでの巨大鉱山の運営に投資してきた過去10年から一転、今年はクリティカルメタル(必須金属)のリサイクルを拡大する契約を結んでいる。両社をはじめとする鉱業大手は、自動車や家電製品に使用される持続可能な方法で調達された金属の需要が今後一段と高まるとみている。また、廃棄金属供給の増加による潜在的な脅威をチャンスに変えようとも考えている。リオティントは先月、カナダのジャンパオログループ傘下のリサイクルアルミニウム生産会社マタルコの株式50%を7億ドル(約1025億円)で取得することで合意した。リオティントは時価総額で世界第2位の鉱業会社であり、電気自動車(EV)や太陽光パネル、風力タービンの製造に使用されるアルミニウムの生産大手だ。