韓国で長く読まれている勉強の本がある。日雇い労働をしながら4浪の末、ソウル大学に首席で合格した『勉強が一番、簡単でした』(70万部)。韓国では「受験の神」と称され、勉強に携わるもので、その名を知らない人はいない。日雇い労働者からソウル大学首席合格者になるまで、人生の大逆転を成し遂げた、韓国で知らない人はいない奇跡の物語。読後、モチベーションが高まり、勉強したくなる自分に驚くはず。超ロングセラー本『勉強が一番、簡単でした』から、その驚くべき内容を紹介する。

授業前の「予習」で圧倒的に差をつける4つのポイントPhoto: Adobe Stock

予習せずに聞く授業は時間の無駄

 授業は必ず予習をして聞こう。特に数学は、自分でまず頭を使って問題を解かずにただぼんやり授業を聞いているだけでは、絶対に実力は身につかない。事前に問題を解いてみて、うまくできなかった問題については、先生がどうやってその問題をうまく、簡単に解くのかを見てやろうという意識で授業に臨むべきだ。

 予習をしてから授業を聞けば、先生の説明と解法もしっかり頭に入り(1)、自分が思ってもみなかったアイデアに感心したり(2)自分よりずっと洗練された先生の解き方を学ぶことができたりする(3)。そして授業を聞きながら、「自分が想像もできないことを、どうして先生は思い付くのだろうか?」という疑問を頭に持ち続けよう。

 それに予習した状態で授業を聞けば、先生の話をノートに書くことに時間を費やすこともない(4)。重要な部分だけサラッとメモして、余った時間はその場で覚えるべきことを覚えていけば、ずっと効率的に授業時間を活用できる。先生は各科目の専門家だ。その授業を100%活用しないのはもったいない。そのためにも、ぜひ予習して授業を聞く習慣を身につけよう

 私が数学で苦労した分、言いたいことも増えたようだ。だが、ここで説明した数学の勉強のコツは、広い意味で他の科目の勉強にも当てはまるはずだ。

「我思う、故に我あり」

 これは有名なデカルト哲学の第1原理だ。考えること、イコール人間が存在すること。すなわち、これが演繹的思考の核心であることを、私は数学の勉強からぼんやりとではあれ、学ぶことができた。数学の勉強をすることで、人生の知恵まで身につけることができるのだ。これこそ、人間が勉強する根本的理由ではないだろうか。

(本原稿は70万部のベストセラー『勉強が一番、簡単でした 読んだら誰でも勉強したくなる勉強法』から一部抜粋したものです)