写真:ファーウェイのロゴ世界最大級のモバイル関連展示会「World Mobile Congress」に出展した中国の通信大手ファーウェイ(2023年6月) Photo:gettyimages/NurPhoto

中国政府とのつながりという不信感を拭い去れない中国の通信大手ファーウェイは、米国を中心に大いに警戒されている。そんなファーウェイが岸田政権に忍び寄っている。(イトモス研究所所長 小倉健一)

米国がスパイ活動の懸念を表明してきた
中国通信大手のファーウェイ

 中国の巨大通信企業、ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、5G(第5世代移動通信システム)技術とスマートフォンの世界的なリーディングカンパニーである。

 中国の深センに拠点を置くファーウェイは、国内外に製品を販売してきた。1987年に、同社のCEOである任正非(ジン・セイヒ、Ren Zhengfei)が設立。同社のサイトによれば、20万人以上の従業員を抱える「独立した民間企業」であるとしているが、例えば米トランプ政権においては「ファーウェイは最終的に中国共産党に支配されており、海外に設置された同社の機器がスパイ活動を助長するために使用される可能性があると主張」された。ファーウェイはこれを否定している。

 米国をはじめとする多くの国では、ファーウェイにはスパイ行為や知的財産の窃盗の恐れ・可能性があると指摘されてきた経緯がある。そして米国、英国などでは、ファーウェイをはじめとする中国のテクノロジー企業に厳しい規制を課してきた。

 米国の政府・議会関係者は、ファーウェイを中国共産党(CCP)の商業的延長と見なしていて、同社が国際制裁に違反し、知的財産を盗み、サイバースパイを行う可能性があるとして、米国の国家安全保障を脅かしていると主張してきたのだ。

 ファーウェイの5G機器には、中国政府が大量のデータを収集・集中管理し、通信ネットワークや公共事業を攻撃するために必要なアクセスを中国・北京に与えるバックドアが含まれている可能性も懸念されている。