2023年10月からインボイス制度が始まります。「増税ではないか?」「経理の手間が増え、負担が増大する」など、さまざまな意見が出ています。そのインボイス制度の影響を強く受けるのが「ひとり社長」です。しかし、業種・業態・売上規模によっては、「インボイスに登録しないほうがいい」と提案できるケースもあり、戦略的な選択が求められる制度ともいえるのです。
本連載は、経費精算から決算・申告まで、ひとり社長の経理の基本を学ぶものです。著者は、税理士の井ノ上陽一氏。インボイス制度、電子帳簿保存法に完全対応の『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』の著者でもあります(発売は8月2日)。「ひとり社長なら、経理はこれだけでいい!」とポイントをおさえた1冊になっています。

【社長の必須スキル】「Excelの超基本」ショートカット22選Photo: Adobe Stock

最低限知っておくべき「必須スキル」

 自由度の高いExcelを使いこなせば、飛躍的に効率が上がり、コストをおさえることができます。ひとり社長にとって欠かせないスキルといえるでしょう。

 まずは次のショートカットキーをマスターし、その後、XLOOKUP(VLOOKUP)関数、グラフ、ピボットテーブルをマスターしてください。

超基本ショートカット22選

 Windows版のショートカットです(Mac版のExcelでは一部異なります)。「+」は同時押し、「→」は1つずつ押す、という意味です。

①Ctrl+W→Enter
上書き保存しながらファイルを閉じる

②F12→(場所選択・ファイル名入力)→Tab→[P](英数モードで)→Enter
シートをPDFで保存

③Ctrl+方向キー
データの端のセルを選択

④Shift+方向キー
選択範囲を上、下、左、または右に拡張

⑤Alt→E→L→Enter
シートを削除

⑥Ctrl+PageDown(Ctrl+Pageup)
ブック内で次(前)のシートに移動

⑦Ctrl+Tab(F6)※Ctrl+Shift+Tabで逆順
複数のブックウィンドウが開いている場合は、次のブックウィンドウに移動

⑧Alt→W→A→Enter
ウィンドウの整列

⑨Alt→W→F→Enter
ウィンドウ枠の固定

⑩Windowsキー+→(←)
Excelのウィンドウを左寄せ(右寄せ)

⑪Ctrl+D
下方向にコピー(Ctrl+Rで右方向)

⑫Ctrl+C→Ctrl→V
コピーして、値のみ貼り付け

⑬Alt→I→R
行の挿入(Alt→I→Cで列)

⑭Ctrl+T→Enter
テーブルに変換

⑮F12
名前を付けて保存

⑯Ctrl+Shif+L
オートフィルターの表示・非表示(押すたびに切り替わる)

⑰Alt+F1
選択範囲から棒グラフ作成

⑱Ctrl+Shift+1(!)
[桁区切り]表示

⑲Tab
数値や文字を入力後、右のセルへ移動

⑳Alt+Shift+-(=)
SUM関数を挿入

㉑F2
セルの編集

㉒Ctrl+Z
やり直し・もとに戻す(Ctrl+Yで1つ進める)

 Excelでデータ入力と処理を行い、会計ソフトへ取り込むようにすると効率的です。ネット上で使えるGoogleスプレッドシートもあります。こちらのほうが気軽に使えるので、データ入力だけならこちらがオススメです。

(本原稿は井ノ上陽一著『【インボイス対応版】ひとり社長の経理の基本』から一部抜粋したものです)