中国のインターネット大手は過去10年間、同国のハイテク経済の大部分をけん引した。今は電気自動車(EV)や車載電池のメーカーが主役を引き継ぎつつある。中国の成長著しい新産業の旗手たちは、外国の政府系投資ファンドや外国の提携企業、そして最も有能な技術者を引き付けている。クリーンエネルギー車を重視する政府の産業政策戦略の波に乗り、これらのメーカーは国内経済を覆う暗雲をものともせず、ますますグローバル化している。投資調査会社プレキンのデータによると、中国のEV関連スタートアップ企業(電池メーカーを含む)は昨年、ベンチャーキャピタルから152億ドル(約2兆2000億円)の資金を集めた。ベンチャーキャピタルによる中国への投資総額が2019年以来の低水準に落ち込んだにもかかわらず、EV関連セクターへの投資は過去最高だった。EVと電池の輸出は増えているが、中国の消費の落ち込みを和らげるには国内の自動車購入が極めて重要となっている。