中国経済に関する悪いニュースが後を絶たない中、筆者の中にいる逆張り投資家は強気であろうとしている。債務や住宅、地方政府、消費者需要といった全ての面でいずれも混乱が生じているのは事実で、厳しい人口動態は日本型の経済危機に陥る可能性を高めている。だが、投資先としての中国に有利に働いている点が三つある。米国に比べて株価がこれほど割安という異例な状況にあること、世界的なベンチマーク指数における中国全体のウエートが米アップルよりも低いこと、そしてドル安が支援材料になる可能性だ。基本シナリオは「割安な中国株」だ。MSCI中国株指数(香港株を含む)は、今後12カ月の予想利益に基づく株価収益率(PER)が10.8倍にとどまる。S&P500種指数とMSCI米国株指数の20倍の約半分だ。それさえも、市場の大部分に潜む割安さを覆い隠している。中国のインターネットサービス大手テンセントホールディングスはMSCI中国株指数に占める割合が12%を超える。その予想PERは17.5倍で、指数全体のPERを押し上げる格好となっている。
中国への投資、強気になれる理由
逆張りのポイントは、他の人が敬遠するような場所に足を踏み入れることだ
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