イライラして眠れない、ストレスがたまりがちな人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。著者は著書累計55万部を突破している人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏。最新作の本書では、心理学的なアプローチによって、不安や不満などの不快な感情を消し、読むだけで眠くなるメソッドを多数紹介。眠れるようになるだけでなく、ストレスを根本から消してくれる「不思議な催眠効果」がある1冊だ。「2ページ読んだだけで眠れた」「ストレスが消えた」「自己肯定感が高まった」などの感想が多数寄せられている。今回は発売を記念して、本書から特別に一部抜粋、再編集して紹介する。

【人気カウンセラーが教える】いつも最悪なことばかり考えてしまう人が、一瞬で恐怖から解放される方法とは?Photo: Adobe Stock
ここで紹介するのは最悪なことを想像してしまう人におすすめの暗示フレーズ。このタイプの人はまだ起きてもいないことにものすごく恐怖を感じていたり、不安になっていたりする。そのため、日中のストレスをうまく処理できず、悪夢を見がち。
「夢まかせ」と唱えて、ストレスの処理を夢に任せるようになると、「最悪だと思っていた現実が、自分の都合のいいように流れていく」と感じられ、悪夢を見なくなる。

意識を混乱させて無意識を働かせる「魔法の言葉」

ここでは、頭の中で唱えるだけで、ぐっすり眠れるようになる「魔法の暗示フレーズ」を紹介していきます。
たとえ、今どんなに不安や不満を抱えていても、ここで紹介するフレーズを唱えるだけで、無意識さんが働いてその不快な感情を消してくれます。ストレスが消え去っていくと、自然と眠れるようになります。

「理屈はわかったけど、こんなに嫌なことがあったら、眠れるわけがない」と思った方もいるかもしれません。それこそが「意識の力」が働いている証拠です。
「眠ったら嫌な記憶が処理されるのはわかっているけど、眠れない」と思ってしまうのが意識の力。「わかっているけどやめられない」。この「わかってはいるけど」があると、意識の力が強くなって無意識の力が働きにくくなってしまいます。
たとえば、「食べすぎは体に悪いのはわかっているけど、やめられない」と思うことで、かえって食べるのが止まらなくなることもあります。

「わかっている」「知っている」と思っているのは意識です。
本当は意識の力を打ち消して無意識に任せたほうがぐっすり眠れてすべてがうまくいくのはわかっている。でも、「そんなことはわかっている」と意識が働くせいで、無意識の力がうまく発揮されなくなってしまうのです。

そんな方に、ここでご紹介する「魔法の暗示フレーズ」が役に立ちます。

魔法の暗示フレーズは、意識が若干混乱するようにつくられています。

魔法の暗示フレーズを唱えたときに、意識ではそのフレーズの意味が「わかるようでわからない」けれど、「わからないようでわかるかも」と混乱することで、意識の力が弱まっていきます。

意識を混乱させて弱まらせることで無意識が働くようになり、無意識がやさしい眠りの世界へと誘ってくれるのです。

最悪なことばかり想像してしまう

ある女性は日頃から不安感が強く、まだ起きていない最悪な出来事を想像してしまって、眠れない日々を送っていました。

「よけいなことを言ってしまった。あの人に嫌われたらどうしよう」「この仕事が私のせいでうまくいかなかったらどうしよう」など、不安なことばかり想像しています。

日常的な不安だけでなく、「もし災害や戦争が起きたら」などと想像が広がっていきます。周りの人に「災害や戦争で食糧危機が起きたらどうする?」と聞くことも。相手からは「何を言っているの? もっと現実を見て生活したら?」と馬鹿にされてしまいます。

本人は「ニュースを見ると、世界では戦争や食糧危機が起きて大変なことになっているし、地球環境だってどんどん最悪なことになっている。

みんなが現実を見ていないだけで、わかっていない人たちをなんとかしてあげなければ」と思っているのですが、周りの人にその話をすると「あなたのほうが何もわかっていない。夢見る夢子ちゃんなんじゃないの」と言われてしまいます。