スーパースポーツの
新たな可能性を切り拓く

 RALLYモードで走るグラベルは、もう笑いが止まらなかった。とにかくトラクションに優れるので、滑り出しても不安がない。それどころか、むしろアクセルを踏み込んだ方が安定する。どんどん右足に力が入ってしまう。3速全開でのドリフトも余裕で楽しめた。

 最新のスーパースポーツは性能が上がりすぎ、サーキットでも持てる力をフルに引き出すのは簡単ではない。しかしウラカン・ステラートは違う。新たなアプローチによってオフロードでも、そしてオンロードでも思い切りアクセルを踏み込む楽しさに浸らせてくれた。

 一般道での試乗でも、余裕ある地上高のおかげで段差もうねりも気遣いは無用。こんな爽快感、久しぶりである。いや、初めてかも?

 冒頭に問題作と記したが、いやいやどうしてウラカン・ステラートの示したこの新世界は、スーパースポーツの新たな可能性を切り拓くものだと大いに唸らされた。

(CAR and DRIVER編集部 報告/島下泰久 写真/Lamborghini)

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