インフレは落ち着いたが、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策担当者が肩の力を抜けるようになるには、さらに減速する必要がある。果たしてそうなるだろうか。米労働省が13日発表した8月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.6%上昇し、前年同月比では3.7%上昇した。前月比での上昇はガソリン高が大きな要因だった。エコノミストやFRB当局者が基調的なインフレを見るために注目している、食品とエネルギーを除いたコアCPIの上昇率は、前月比0.3%、前年同月比4.3%だった。これはまだかなり高い水準で、エコノミスト予想もやや上回った。だが、それでもFRBにとっては前進だと言える。JPモルガン・チェースのエコノミストは、FRBがより重視している商務省のインフレ指標について、8月にコアの価格指数が前年同月比3.8%上昇したとみている。同指数は昨年2月に5.4%上昇と、数十年ぶりの高水準を付けていた。このインフレ率の低下が、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置きがほぼ確実視されている主な理由だ。