米国人は「明日はない」かのようにお金を使っているわけではないかもしれないが、「明日は大丈夫」だと思ってお金を使っているのは確かだ。米商務省が14日発表した8月の小売売上高は前月比0.6%増だった。7月と6月の数値が下方修正されたことを差し引いても、これは堅調な伸びと言える。確かにこれは、ガソリン価格の上昇によるところが大きい(ガソリンスタンドの売上高は5.2%の大幅増)が、それ以外の項目の売上高もおおむね増加した。今回の結果は、7-9月期の米国内総生産(GDP)成長率が個人消費の大幅増によって非常に高い水準になりそうな見通しをさらに裏付けるものだ。例えば、JPモルガン・チェースのエコノミスト陣は7-9月期の実質GDP成長率が前期比年率換算で3.5%増になると予測している。
米個人消費の鈍化に賭けるな
雇用市場がぐらつかない限り、消費が腰折れすることはないだろう
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