Step4:車内密会の不貞の証拠を撮影する

 不貞行為の挙動が確認できたら、証拠の撮影です。現場に立ってみないと分かりませんが、車内での不貞行為は対象者と不貞相手の顔や2人の状況がわかる画像でなければならないため、撮影はとても困難です。通常遣いのデジタルビデオカメラで撮影できないほどの明るさであれば、撮影方法を変えます。

 車内密会は往々にして暗い場所で行われるものです。電灯や月明かりのない真っ暗闇での撮影は、人間の目には見えない「赤外線ライト」を照射して撮影します。対象者車両の窓ガラスにスモークフィルムが貼ってあれば、カメラレンズを窓ガラスに押し当てて撮影します。そうしなければ光が反射するため撮影ができないのです。

 窓ガラスに押し当てての撮影なんて自分なら絶対に気づく!と思われそうですが、対象者たちは事前の安全確認をしているため、周囲を気にせず意外にも気づかないものです。私もこれまで何度か撮影しましたが、気づかれたことはありません。

 こういった現場を重ねた探偵の経験が自信につながって、大胆かつ慎重に証拠を撮影できるのです。

 車内密会をする人たちの特徴は、「自由に使えるお金が少ない人」です。月に何回もホテルを利用するほどの金銭的余裕はないので、車で済ませるのです。私の経験上、30代半ばから40代の、妻子がいて自家用車がワンボックスタイプという男性が、そういった傾向にあります。

Step5:撮影した画像を確認する

 パートナーの車内密会を探偵に依頼した結果、「何が映っているのかわからないような写真ばかりの報告書だった。それでも、調査したことには変わりはなくきっちりと調査費用を請求された」という経験を、何人かの依頼者から聞いたことがあります。

 数々の難関をくぐり抜けて不貞の証拠を撮影したにもかかわらず、撮影した画像の確認を怠った探偵の凡ミスだと思います。