民主党は党内世論が分かれたことにより、賛成票を投じた議員探しが始まり、党としての結束を保てるか重大な岐路に立たされた。今回の逮捕案の同意により李在明氏がいつ断食を止めるのかも注目される。
李在明氏は、断食による体力の低下を口実に大庄洞(テジャンドン)・慰礼(ウィレ)新都市開発疑惑を巡る初公判の延期を求め、今月15日を来月6日に延期している。断食活動は自分のためにしているのではないかと皮肉られるゆえんである。
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韓東勲(ハン・ドンフン)法相は、逮捕同意案の採決の日の国会に出席し、李在明氏逮捕の必要性を説明する予定だ。韓東勲法相は、2月27日に李在明氏の大庄洞・城南FC事件逮捕同意案が国会に提出された際にも国会に出席し、その理由を説明していた。
韓東勲法相は「捜査を受けた被疑者が断食して自害するからといって司法システムが停止する前例が作られてはいけない」「過去にも力がある人たちが罪を犯したのち、処罰を避けようと断食して入院し、車いすに乗る事例が数多くあったが成功しなかった」と述べ、あくまでも李在明氏を逮捕する構えである。
検察は国会で逮捕同意案が否決されても令状の再請求なく李在明氏を早期に起訴する方針だった。
李在明氏のこれまでの行いの悪さから、断食闘争をしても、その意図を疑われる。李在明氏の政治的命運は尽きようとしているのか。
(元駐韓国特命全権大使 武藤正敏)