誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】「苦労すればいいことがある」は単なる妄想…やりたいことしかやらない究極の人生論Photo: Adobe Stock

楽しければそれでいい

人生、基本的には、楽しければそれでいいと思うんです。

しかし、そういうと「それじゃダメだ」「人生、そんなに甘くない」みたいな批判が反射的に返ってくるところがあります。

「楽しければそれでいい」というと、なんとなく悪い言葉のように感じられるところもありますが、それはただの思い込みじゃないかと思うんです。

苦労しないといけないの?

後先のことを考えずに楽しいことばかり追求していると、後で大変なことになる。おそらくそういう思考回路が瞬時に働くのでしょう。

真面目な人にありがちなのですが、なにかを得るには苦労しなくてはいけないという漠然とした思い込みがあるんです。

もっというと、苦しい思いをしないといけないみたいな、脅迫観念さえあります。

人生でいちばん大切なもの

その強迫観念が背景にあるからこそ、「楽しければそれでいい」ということに対する批判が生まれると思うんです。

一方で、人生でいちばん大切なのは「時間」です。誰しもいつかは亡くなるのですから、時間は有限。お金も大切ではありますが、もっと大切なのは時間なんです。

人生というのは、今、この瞬間の積み重ねです。だからこそ、今を楽しく充実させるということが大事なのであって、そう考えると楽しければそれでいいという結論になるわけです。

楽しくないことも楽しめる

楽しくないことをする必要は全然ない。楽しくないことをするのであれば、その先にある喜びのため。

たとえば大学合格のための受験勉強とか、大きなプロジェクトを成し遂げるために仕事をするとか、そういうニュアンスです。

先の目標が見えているのならば、楽しくないことも楽しめるようにもなります。

楽しいことを否定しなくていい

一方、楽しいことを否定して、なんの意味も見出せないのに、ひたすら人生をつまらなくするというのは、アナタの人生に対して失礼でさえあると思うんです。

くり返しますが、基本は楽しければそれでいい。その楽しさの意味合いを近視眼的に否定するのではなく、俯瞰して拡大解釈してあげることがポイントです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。