誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】嫌なことがあったとき、二流は「あらがう」、一流は「楽しむ」、ではその上は?Photo: Adobe Stock

ネガティブな経験が増えていく

人は嫌なことや悲しい経験を増やしながら生きていくともいえます。

若いときには、こんなことを自覚しないものですが、だんだん年齢を重ねてくると、嫌なことやとり返しのつかないこと、周りの人が亡くなったりすることもあります。

過去には戻れないことを痛感し、どうしても手放したくなかった人や物を思い、悲しみに暮れることもあるんですね。

喜びと悲しみの量

その代わりに新しい出会いや発見、新しいライフスタイルも巡ってきます。そうやって過去の悲しみの記憶を抱えたまま、新しい経験をしていくわけです。

そうやって考えると切なくなりますが、人生とはそういうもの。悲しみと喜びが、ともに訪れるからこそ人生に深みを与えてくれます。

長く生きれば生きるほど経験は積み重なるのですから、嫌なことの量も増えてかざるを得ない。その代わり喜びの数も増えていきます。

嫌なことは人生のスパイス

だから、嫌なことや悲しいこと、とり返しがつかないことがあったとしても、それは自分のお弁当箱のおかずに入れておく

甘い物ばかりだと飽きてしまいますから、ちょっと苦味や辛味の効いたおかずも入れておくと、お弁当全体がより美味しくなる。そんな感覚です。

人生の最期は、誰しもいつやってくるかわかりませんが、嫌なことも人生のスパイスだと思って受け入れると、ずっと楽だと思うんです。

「スパイス」として受け入れる

避けられないことにあらがっても苦しいだけだけ。より楽しむ方向に考えましょう。

さらに、人生に深みを与えてくれるとスパイスだと解釈して受け入れる。深みを与えようと思わなくても、勝手に深まっていくのです。

嫌なことがあってこその人生なんですね。無理に乗り越えなくてもいいです。春夏秋冬が自然と巡ってくるように、寒い冬を乗り越えれば、自然と春がやってきます。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。