仕事が速い人はマルチタスクをしない

 対して、仕事が速い人は絶対にマルチタスクをしません。それは同時にプロジェクトを抱えないという意味ではありません。

 そうではなく、必ずひとつの仕事を終わらせてから次の仕事に入るのです。たとえば3つの仕事を抱えていたとすると、一気に3つの仕事をするのではなく、1つ目を終わらせてから2つ目、2つ目を終わらせてから3つ目と順番を崩さないのです。

 仮に新しい仕事が入ってきたとしても、3つ目の後でいいものなのか、順番を入れ替えるならどこに入れるのが適切なのかなどを必ず明確にしてから仕事を進めるのです。

 こうすることによって、仕事ごとの頭の切り替えロスを最小限にするのに加え、1つ仕事を終わらせるごとに「やり遂げたぞ」と達成感を得られるので、モチベーションも下がりません。

 つまり、仕事が速い人は目の前のことに集中してひとつずつ終わらせるシングルタスクを徹底しているのです。非常に簡単なことですが、パニックになるとうまくいかないので要注意です。

 うまくやる自信がないという方は、コツとして作業スケジュールもしっかり立てるようにしましょう。打ち合わせや会議と同じように「資料作成」や「アイデア出し」など自分の仕事で1時間ほどカレンダーを埋めればOKです。

 引け目を感じるかもしれませんが、資料作成やアイデア出しも立派な仕事です。そのあいだに電話対応などに追われるのは会議中に電話に出るのと同じだと思って大丈夫です。思い切って時間を取りましょう。自席だと難しいという人は会議室やカフェで一人で作業するのもおすすめです。

 仮に1時間くらいに電話に出ないくらいで怒る人がいたとしても、それはその人の事情であり、会議が重なれば、1~2時間くらいは待つのが常識なので気にしなくていいです。

 やる気が空回りしないためにもぜひ覚えておいていただけると幸いです。